ツェルマットな日々 その9日目


シュヴァルツゼー 〜ツムット 〜ツェルマットハイキング



【8月28日(日)】 
                                             

今日はS夫妻&N夫妻がシャモニーに移動する日だ。朝8時半ごろに彼らのホテルに見送りに行く。チェックアウトをするのを待って駅まで同行する。列車はかなり混んでいて、やっと4人の席を見つけたと喜んでいたら、なんとポリュックスでご一緒だったAさんとBさんがちょうど隣に座っていらして、びっくり。お二人はその後ヘルンリ小屋までのハイキングを楽しまれたそうだ。昨日も雪が降っているようだけど、あとまだ数日あるから頑張ってと皆からエールを送られました。


彼らを見送ると一人残った自分はちょっぴり寂しい。遅めの朝食を摂ってから、ひと眠り(う〜ん、極楽極楽♪) 昨日のクライミングでの腕の筋肉痛も幸いなくて、ほっとした(苦笑) やっぱり、フリークライミングと違って登山靴で登るのは、足で自然と登っているんだなあと実感。


結局お寝坊な私は、昼近くまでまったりとして、ゴンドラを乗り継いでシュバルツゼーに到着したのは13時ごろ。(苦笑) なんせ、天気は朝はどんよりした曇り空で、天気予報が午後から良くなると放送していたので、ちょうどいい具合に上に着く頃にはようやく少し晴れてきた。


シュバルツゼーは、マッターホルンの登山口なので、ヘルンリ小屋までの道のりを是非アタックの形で数日後に望みたいものです。湖の畔にあった小さな礼拝堂に入りました。
日曜日のせいもあったのか?お花が供えられていて、ろうそくもともされてました。今回の旅の無事と、できればマッターホルンに登りたい等々一杯お祈りを日本式にお祈りいたしました(異教の形で、さぞや神様もぴっくり?)


最初はマッターホルンはほとんど半分以上雲に隠れていて見えなかったのですが、お祈りの成果が出たのか?だんだんと見えるようになってきて、ここはかの有名な北壁の裾野を歩くコースなので、大迫力! 天気予報通りに夕方になるほどお天気はバッチリで、快晴となりました。明日からの数日間はやっと好天が見込まれそうです!! だけど、特に北壁側から見ているせいもあるけど、かなり近くでマッターホルンを見た感想としては、全体に雪が多かったので、こんなに雪が多くてはオープンしないだろうなあ・・・・という失望の気持ちが大きかったです。昨日の雪でまた白さが増えたような感じがしました。(げんなり〜)


このコースはハイキングとしては素晴らしく、スタッフェルアルプまでの道はまさに楽園のような気分。人もあまり歩いていないし、静かな感じです。夢に描いていたスイスハイキングそのものでした。高原のような感じでお花がもう少し咲いていたらもっとよいですが、今の季節なので多少はあるのでそれなりに満足。下の方に行くと小川が流れていて、そこからしばらくするとレストランのある所に到着。そこの近くには牛がゆったりと、そこかしこにいて、かなり大きいので結構恐かった。(汗)振り返り見たマッターホルンはいつものと感じがちょっと違う角度だ。




シュバルツゼーは小さな池ぐらいの大きさ。
この時点ではまだマッターホルンも見えない曇り空
シュヴァルツゼーのホテル兼レストラン
湖畔に佇む礼拝堂 礼拝堂の内部
祈りが通じたのか、徐々に晴れてきた


北壁下部の氷河 MTBのコースでもあります。気持ち良さそう〜〜
スタッフェルアルプのレストランと牛






道を右に行くと少し登山道になり、もう少し下ると車道に出た。どんどんごく緩やかに下って行くと、ふと見ると河の対岸を歩いている人の方が多い。どうやらよく地図を見ると向こうにもハイキング道があることが判明。こちらは単調な車道でちょっと・・・って部分があったので、向こうを歩いている人がとっても羨ましくて、40分ぐらいもかけて車道を登り返してダムの所から対岸に渡りました。でも、登り返したお陰で、やや傾き始めた夕陽がかった光を浴びたマッターホルンの迫力ある景色をこれでもかっ!!て見れてラッキーだった。


対岸はやっぱり、素敵なハイキング道でした。左側に山が迫っていて、所々落石注意という場所だ。そんな道の途中にもカルバーマッテンというレストランもあった。草原みたいな感じで、右下が渓谷となって落ち込んでいるが、先ほどの車道歩きに比べれば断然楽しい。さすがに夕方なので歩いている人はまばらで、居ない・・・と思ったら、トレイルランニングしている女性にすかさず抜かれました(笑)ツムットまでそんな道を通り、ダム湖で対岸に渡る。トンネルをくぐるともう少しで、ツムットの集落が見える。調子よく歩いていると、すっかり道を間違えて工場の一角みたいな行き止まりに出てしまった。坂を登り返して道標を確認して、別の細い道に行く。


一旦少し下がって、登り返すようにごく緩やかに登って行くとツムットの集落に出た。時間がかかってしまって、日が大分傾いてきましたが、マッターホルンにツムット稜という名前があったりするように、ここからの景色は少し変わった形で見れて夕刻の景色は素敵でした。ツムット村はいい感じの所で、サフラン畑がとても素敵で、こんな所で寝転んだらいいだろうなあと思ってまったり気分です。


ここからは、1時間ほどでツェルマットに至ります。集落を越して行くと、右に降りるようになり、渓谷沿いの谷あいの道になりました。所々に集落というのか民家があって、のどかなスイスらしい景色が広がっている。廃屋になっている建物などもある。夕方の18時ぐらいにはツェルマットに戻りました。


ちょうど教会前の広場に到着。日本人のツアー客が一杯いた。皆マッターホルンの景色に感動の声を上げていた。天気予報通りに午後になっての天気回復となり、昼からのスタートで正解だった。天気予報では、ようやく天気が安定してきて、これからしばらく晴れ予報が続くようだ。


それにしても、
まさかこの同じ道を3日後に再び歩くようになるとは夢にも思いませんでした。(大苦笑&大汗 ^^;)



ヤナギランと民家 右岸の車道 (3日後にもここを歩くはめになった苦笑)
カルリナ・アカウリス(ちょっとオドロオドロシイお花に見えてしまった)
左岸にたぶん渡ったあたりの景色 ダム湖の放水。ここで左岸から右岸に戻る
ダム湖付近のトンネル ツムットの集落
サフラン畑
小さくて見えにくいけど、一面のサフラン畑とハイキング道 ツムットの民家 (倉庫として使っているのかな?)
ツェルマットまではよく整備された道が続いている。
ツェルマットの集落の外れ あと少しで街です。