アコンカグアな日々 その1日目


成田からダラスまで〜〜いきなり予定変更〜〜



【2011年1月13日(木)

 この日はとっても予想と覚悟はしていたけど、本当に本当に長い一日だった。当日は夜の飛行機なので昼ごろにゆっくりと家を出た。のんびりと京成電鉄本線経由で行くことにした。スーツケース(13.5キロ位)とアタックザック(4キロ位)とショルダーバック、ウエストポーチもつけて既に結構な荷物。成田空港は17時集合というけど、結構早目に着いておかなくてはと思い、16:25成田第二ターミナル到着。この時間の発着は少ないので空港はがらんとしている。数日前に宅急便で送っていた大型ダッフルバック(ネパールのトレッキングの時にも大活躍したビニール製で100L位は入る。今回計測で約18キロだった。)を取りに行くと、近くで同じツアーらしき山の格好をした人達を見かけた。そばにツアーリーダーの古谷(こや)さんがいるのでご挨拶。


  さっそく「荷物には鍵をかけないでください」と言われてびっくり。せっかく、鍵をかけても大丈夫な特殊の鍵のスーツケースを買ってきたの・・・・・。荷物を多少調整して、皆でアメリカン航空のチェックインカウンターに移動する。23キロ制限は2つのバックはOK。大型ダッフルバックは航空会社の規定よりも縦横高の三方の合計サイズが約10センチ位大きいが、こちらの方はあまりうるさく言われないみたいだ。(古谷ガイドによると重量はひっかかることはあるが、三方サイズでひっかかることはほとんどないそうだ。) とりあえず皆無事にパスしてやれやれ。


 荷物預けてからまずは簡単な自己紹介。

●Hさん:67歳 去年12月にメーカーを退職されたばかりの千葉県我孫子市の方。山は60歳位から始めた。

●Oさん:62歳 愛知県豊田市の方。若い頃はかなりのクライマーさん。

●Uさん:62歳 北海道旭川市の方。アコンカグアは昨年に続き2度目の挑戦。猟銃も趣味で、山で獲物を獲ったりもする。 地元山岳会に所属。

★古谷リーダー AG社のガイドさん。元々はヨーロッパアルプスのスキーガイドだった方。 私とほぼ同年代。
 

 

 本当は名簿には載っていたのだが、Iさんという60代の女性が去年に続いて参加の予定だったが、今朝8時にインフルエンザのために出発を断念。私も女性参加者がいると言われていたので楽しみにしていたので残念だった。去年はこのIさんとUさんは6400mぐらいまで行か何もれたが雪崩の危険で下山したという。さらに、今年はお正月のツアーで3人が参加されたが、大雪のためにC2までしか上がれなかったという。多くの登山者が最終アタックをすることさえもなく、全員下山の憂き目にあったという。お正月以降は、今は1週間ずっと晴れているので大分コンディションが回復しているのではないだろうか・・・・ということだった。


 どうやら、私が思っていた以上に「お天気」を味方にできない限り登頂できないようだ。アコンカグアみたいな長期遠征の山だとアタックチャンスはもっとあるのかなあと思っていたけど、全然想像以上にチャンスは限られてきてしまうようだ。先が思いやられる。


 出国手続きに17時過ぎに向かう。最近セキュリティチェックが厳しくなったというが、さっそくフィルム用のX線バックがひっかかった。免税店は中国客向きばかりで、なんだか以前と随分感じが違ってきている。出国前に両親と姉に携帯で電話。母はなんだか嬉しそうで、姉は未だに治安などを心配している様子だった。さすがに南半球の日本の正反対の場所まで行くのは気分的にとっても遠いし高い山なので、かなり緊張気味。17:40に飛行機に乗り込むが、この時も数人の抜き打ちのセキュリティチェック。本当に厳しいなあ。


 アメリカン航空ではE座席で真ん中で最悪・・・と思いきや、右隣の通路側はHさんで、左側は空席。そのため、圧迫されることなく、Hさんとは情報交換を楽しんでおしゃべり。その後映画を観たり、うつらうつらしてはいるものの、ほとんど眠れずに2回目の機内食を食べて、予定通りダラス・フォートワース空港に現地時間15:15頃到着。飛行時間約11時間半。


 アメリカの入国審査が厳しいとは聞いていたけど、完全にポケットの物をだして、手を上に挙げてX線通過したり。水分は最近の飛行機では厳禁なので所持できず、喉が渇くし参った。結局すごく待たされて1時間半もかかって入国審査終了。乗り換え時間は6時間あるが、あと4時間強位は時間つぶしを空港内でしなければならない。曇り空の空港で、人もまばらで閑散としている。まずは水を買いに行き、今回参加者の4名で自己紹介を兼ねた交流を深める。いずれも皆が普段はAG社ではなくアルパインツアー社をよく利用されている方達であり、いずれもキリマンジャロ登頂者。あとはUさんがさんがキナバル、ウィルヘルム、Hさんがカラパタール登頂経験者だった。


 次に乗る飛行機のゲート番号が通常は数時間前から掲示されるが、いつまで待っても、掲示もなければ呼び出しもない。とうとう出発時刻の21時になっても飛行機は来ない。ロビーで4時間も待機していたのに・・・・・・。結局、南米から飛行機がやってこなかったために、本日は欠航。いきなりスタート初日からやってくれました!! ガイドの古谷さんが航空会社のカウンターで交渉をしていると、その間に乗るはずだった乗客があちこちからやってきて、あっという間にバス2台位に分乗して、いきなりアメリカの外の世界に連れ出された。実は、私はアメリカ本土は初入国。こういう時、自分は語学力がないので、本当に一人旅だったら困って途方にくれてしまうだろうなと痛感した。大きなアナウンスもないし、交渉した人だけが移動できたみたい? なんかとってもいい加減な感じに見えた。


 飛行場付近は荒涼とした世界みたいで、どこを走っているのかよくわからないけど10分位でホテルに到着。ミールクーポン朝食代10ドル分が配られた。チェックインして、レストランが夜22時までしか入れないので、既に21時45分だったので、部屋にも寄れずにレストランに入って席をなんとか確保。同じようなお客様ばかりで、こんな夜に突然大混雑したホテルは、料理がでてくるのも結構待ったけど、とにかく食事にありつけたただけても良しとしなくてはならない。


 男性陣は分厚いハンバーガーを食べていたけど、自分はクラムチャウダーとサラダを頼んだ。クラッカーやパンもついてきた。クラムチャウダーはしょっぱかったけど、まずまずでよかった。大量なサラダは苦手なチーズがてんこ盛りにかけられていて、かなりしょっぱくて辛くて半分位食べてギブアップ。 


 やっと部屋に入ると、ツインのお部屋で電子レンジとドライヤーもあって、三ツ星位のホテルの感じのようだ。シャワーを浴びて、最初3時間ぐらい爆睡。その後、モーニングコールが朝5時にかかることになっているけど、気になって眠れず。初日から大変疲れる一日でした。

 




いよいよ出国! まずはアメリカ・ダラスへ 71番ゲートへ